40代で慶應通信は遅い?出願直前まで準備して見送った理由

沖縄の海

「40代から慶應通信に入るのは遅い?」
「仕事をしながら何年も勉強を続けられる?」
「今から大学に時間を使う意味はある?」

私自身、最初は「40代にもなって、今から大学?」と思っていました。

きっかけは5月上旬。友人から突然、

「慶應の通信、受けてみない?」

とLINEが来たことです。

最初はそこまで本気ではなかったのですが、慶應義塾大学通信教育課程の公式サイトを見始めるとだんだん気になってきました。募集要項を確認し、成績証明書を取り寄せ、志望動機や書評の下書きまで進めました。福沢諭吉の『学問のすゝめ』など、慶應で学ぶことを考えたからこそ読んだ本もあります。

それでも、今回は出願しませんでした。

40代だから慶應通信を諦めたわけではありません。

調べてみると40代の学生は珍しくありませんでした。私が止まったのは年齢ではなく、「これから数年間を大学に使いたいと、今の私は決められるか」という部分です。

そこで、今すぐ大学へ進む代わりに、まず半年間、中国語を中心に1日30分の勉強を続けてみることにしました。

なお、私は慶應通信に入学・在籍した経験はありません。この記事は、実際に出願直前まで準備して、最終的に見送った立場から書いています。

目次

40代で慶應通信は遅い?調べてみると40代の学生は珍しくなかった

最初に気になったのは、やはり年齢でした。

「今から大学に入ってどうするんだろう」「もっと若い人ばかりなのでは」と考えていたのですが、実際の学生データを見ると、私が想像していた状況とは違いました。

慶應義塾大学通信教育課程の公式データによると、2026年5月1日時点の正科生は7,220人。そのうち40〜49歳は1,312人で、全体の約18%です。

2026年度4月期の新入生を見ても、631人のうち40〜49歳は106人。約17%が40代です。

数字を見てからは、「40代だから遅い」ということ自体は、あまり気にしなくなりました。

40代で慶應通信を始めること自体を「遅い」と考える必要はなさそうです。

ただし、ここで別の問題が出てきました。

「40代でも入学できるか」と、「40代の今から数年間、大学で学び続けたいか」は別の話だったんですよね。

慶應通信は何年かかる?「最短3年」だけでは決められなかった

私が検討していた特別課程の場合、修業年限は3年以上、在学年限は12年です。

慶應通信には普通課程・特別課程・学士入学があり、修業年限はそれぞれ異なります。2026年度時点では、普通課程は4年以上、特別課程は3年以上、学士入学は2年6か月以上です。自分がどの課程に該当するのかは、最新の募集要項で確認する必要があります。

そして通信制といっても、好きな時間に本を読んでいれば卒業できるわけではありません。

テキスト科目は、基本的にテキストで学習してレポートを提出し、科目試験を受験します。レポートと科目試験の両方に合格して、初めて単位を修得できます。そのほかスクーリングもあり、卒業論文も必要です。

つまり仕事をしながら、締切や試験のある学習を数年間続けることになります。

ここで私が気になったのが、「最短3年」という数字でした。

慶應通信の公式サイトには、卒業までの学費シミュレーションとして、特別課程で6年間かけるケースや12年間かけるケースまで掲載されています。6年のモデルについては「多くの卒業生は、修業年限の倍以上の年数をかけて卒業していきます」とも説明されています。

それを見て、考え方が少し変わりました。

「3年なら頑張れるかな」ではなく、「5年、6年かかっても私は続けたいのかな」と考えるようになったんです。

慶應通信の学費はいくら?私が気になったのは金額より長く続けることだった

2026年度の正科生の学費は、入学検定料2万円、入学金3万円、在籍基本料3万円、授業料14万円で、初年度は合計22万円です。2年目以降の在籍基本料と授業料は年間17万円で、スクーリングやメディア授業などには別途受講料がかかります。

公式の学費シミュレーションを見ると、たとえば首都圏在住・特別課程・文学部で6年間かけて卒業するモデルでは総額135万2,000円、地方在住・特別課程・法学部で12年間かけるモデルでは230万円となっています。

もちろん、これはあくまで公式が示しているモデルケースです。学部、入学課程、卒業までの年数、履修するスクーリングなどによって金額は変わります。

私の場合、金額を見て「高いからやめよう」と思ったわけではありません。

むしろ考えたのは時間でした。

6年間大学に在籍するなら、その6年間の中で、大学のために使う時間が必要になります。

お金なら135万円、200万円と数字にできます。でも、休日や夫との時間、旅行、ほかの勉強、何もしないで過ごす時間は、簡単には数字にできません。

私はだんだん、学費よりこちらのほうが気になるようになりました。

私が慶應通信への出願を見送った3つの理由

数年間続けたいと、まだ言い切れなかった

出願準備を始めたころは、「慶應で学べる」「法律を勉強できる」「学歴に慶應が加わる」ということに強く惹かれていました。

だから成績証明書まで取り寄せ、志望動機や書評も書き始めました。

ところが制度について調べれば調べるほど、自分への質問が変わっていったんです。

「入れるか?」ではなく、

「数年間続けても学びたいか?」

という質問です。

入学したい気持ちはありました。でも、それを数年間続ける覚悟まであるかと聞かれると、まだ「ある」と言い切れませんでした。

沖縄の海

大学を追加するなら、何かを減らす必要があった

今の生活には仕事があり、夫との時間があり、旅行もあります。英語、中国語、スペイン語も勉強したいし、何もしない時間もほしい。

そこへ大学だけを追加して、全部今まで通りというのは現実的ではありません。

慶應通信を検討したことで初めて、「大学に行きたいか」ではなく「大学のために何を減らせるか」を考えるようになりました。

それを強く感じたのが、夫と行った3泊4日の沖縄旅行でした。

朝、目覚ましではなく朝陽で起きて、何も急がなくていい時間を過ごしていました。そのとき、「大学を始めるということは、こういう時間の一部を使うことでもあるんだな」と思ったんです。

旅行を諦めたくないから大学に行かない、という単純な話ではありません。

自分が大切にしたい時間まで含めて、それでも今は大学を優先したいのか。

そこまで考えたとき、私はまだ「今だ」とは決められませんでした。

先に途中になっている語学を進めたかった

もう一つ引っかかっていたのが語学です。

私は高校時代にアメリカへ1年間交換留学しました。スペイン語や中国語も勉強してきました。

それでも今、「英語ができます」「中国語ができます」と自信を持って言えるかというと、そうではありません。

新しい学びを始める前に、何度も始めて途中になっているものを、一つ前へ進めたいと思いました。

中国語ではHSK3級を受験して、300点中266点でした。主に使ったのはDuolingoで、試験前には約3週間、HSKの対策もしました。

次はHSK4級を目指します。

これは「慶應通信より語学のほうが価値がある」という話ではありません。

私が考えたこと慶應通信語学学習
学ぶ期間数年単位で考える半年・1年ごとに目標を置ける
学び方卒業要件に沿って進める自分で調整しやすい
私の目的法学・学位・慶應で学ぶ経験実際に使える語学力を伸ばす
今の不安数年間続けられるかまた途中で止まらないか

私が決めたのは、「慶應通信ではなく語学を選ぶ」ではなく、「今の半年は語学に使う」ということです。

出願準備までしたからこそ、入学しなくても残ったものがあった

友人からLINEが来たのは5月上旬でした。

そこから公式サイトや募集要項を読み、成績証明書を取り寄せ、志望動機を考え、書籍についての文章も書き始めました。

慶應で学ぶなら何を勉強したいのか、そもそもなぜ大学へ行きたいのかも考えました。

出願しなかったので、結果だけ見れば「何もしなかった」とも言えます。

でも私は、そうは思っていません。

大学で何を学びたいのかを考え、自分がこれから何に時間を使いたいのかを考えました。今までなら読まなかった本も読みました。そして、途中になっている語学をこのままにしたくない、ということにも気づきました。

出願しなかったからといって、そこまでに考えたことまでなくなるわけではありません。

慶應通信の出願を考える中で実際に読んだ2冊

福沢諭吉『学問のすゝめ』

慶應で学ぼうとしているのに、私は福沢諭吉についてほとんど知りませんでした。

それなら一度ちゃんと読んでみようと思い、『学問のすゝめ』を読みました。

慶應通信への出願に必要だから読む、というより、慶應で学ぶことを考え始めたことで「そもそも福沢諭吉は何を考えていた人なんだろう」と興味を持ったのがきっかけです。

慶應通信を検討している人全員の必読書だとは思いません。ただ、私のように「慶應で学ぶ」ということをきっかけに福沢諭吉を知りたくなった人なら、一度読んでみても面白いと思います。

近藤康太郎『本をすすめる 書評を書くための技術』

出願準備でもう一つ困ったのが、書評を書くことでした。

そもそも私は、「感想文と書評って何が違うの?」というところからのスタートです。

そこで読んだのが、近藤康太郎さんの『本をすすめる 書評を書くための技術』でした。

書評を書く必要がなければ、このタイミングでは手に取らなかったかもしれません。出願準備をしたからこそ、自分の文章について考えるきっかけになった本です。

今回は結局、出願しませんでした。

でも、本を読んだことや、そこから考えたことまでなくなるわけではありません。それも出願準備をして残ったものの一つです。

入学する前に、私は半年間だけ試してみることにした

慶應通信について「行く」「行かない」を今すぐ決める代わりに、私はまず半年だけ決めることにしました。

中国語を1日30分勉強して、HSK4級を目指します。

もちろん、「毎日30分勉強できたら慶應通信でも卒業できる」という意味ではありません。慶應通信に必要な学習量を30分と考えているわけでもありません。

これは、私自身が「勉強する生活」を続けられるのかを見るための実験です。

生活の中に勉強する時間を作れるのか。忙しくてできない日が続いても戻ってこられるのか。半年後にもまだ勉強したいと思っているのか。そして、何度も途中になっているものを一つ前へ進められるのか。

半年間でそれを確認したいと思っています。

考えてみると、私が怖かったのは「慶應通信に行かなかったこと」ではありませんでした。

5年後、慶應通信には行かなかったけれど、中国語や英語が今より伸びている。それなら、おそらく私は後悔しません。

でも、

慶應通信にも行かなかった。
中国語も今のまま。
英語も変わらない。

それは嫌です。

私が避けたいのは、「慶應通信に行かなかった未来」ではなく、「何も進めないまま時間だけ過ぎる未来」だったんだと思います。

40代で慶應通信を迷っている人が、入学前に確認したいこと

私自身は出願を見送った立場なので、「慶應通信はこう攻略すれば卒業できる」といったことは言えません。

ただ、実際に出願直前まで考えた経験から、迷っている段階で確認しておいてよかったことはあります。

まずはSNSや個人ブログだけで判断せず、最新の募集要項や公式サイトを見ること。入学課程、必要書類、学費、修業年限などは変更される可能性があるので、公式情報を確認したほうがいいです。

次に、「最短何年で卒業できる?」だけではなく、「5年、6年かかっても続けたい?」と考えてみること。

仕事や家庭があれば、予定通りに進まないこともあると思います。最短年数で考えるより、想定以上に時間がかかっても学びたいかを考えたほうが、私には現実的でした。

そして、実際の生活で勉強時間を作ってみるのも一つの方法だと思います。

私の場合は1日30分ですが、これは慶應通信に必要な勉強時間の目安ではありません。自分で30分でも1時間でも決めて続けてみると、「本当に時間がない」のか、「時間は作れるけれど続かない」のかも少し見えてきます。

もう一つ、私にとって大きかったのが、大学のために何を減らせるか考えることでした。

SNSや動画かもしれないし、ほかの勉強かもしれません。休日の予定、趣味、旅行、何もしない時間かもしれません。

何を削るべきかではなく、「自分は何なら減らせるのか」を考えます。

最後に、「なぜ慶應通信なのか」を一度文章にしてみてもいいと思います。

学位がほしい。法律を学びたい。慶應で学んでみたい。仕事に生かしたい。もう一度大学で勉強したい。

理由は人それぞれですし、立派な答えを作る必要もありません。

ただ、数年間続ける可能性があるなら、「なぜ慶應通信なのか」を自分の言葉で言えるかは、一度確認しておいてもいいと思います。

まとめ|40代だから慶應通信を諦めたわけではない

調べる前の私は、「40代から慶應通信なんて遅いのでは」と思っていました。

でも、2026年5月1日時点の正科生7,220人のうち40〜49歳は1,312人。2026年度4月期の新入生でも631人中106人が40代でした。

数字を見た今は、40代だから遅いとは思っていません。

一方で、慶應通信について調べれば調べるほど、年齢より気になったのは、「これから数年間を大学に使いたいのか」ということでした。

私は今回、出願を見送りました。

今はまず半年間、中国語を続けてHSK4級を目指します。

何年先まで決めるのではなく、まず半年だけ決めることにしました。

半年後、それでも慶應通信で学びたいと思っていたら、そのとき、もう一度考えます。

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この記事を書いた人

気になることは、とにかく「まずやってみる!」タイプ。海外留学、語学、資格、趣味など、これまでいろいろ挑戦してきました。取得資格は20種類以上。でも、続かなかったことや途中でやめたこともたくさんあります。

このブログでは、挑戦した理由や失敗、迷いも含めて正直に記録しています。現在は「話せない英語学習者」として英語を学び直しながら、中国語にも挑戦中です。

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