HSKネット試験を実際に受けてみた!会場レポ@池袋

北京語言大学東京校の正面玄関

HSK3級をネット試験で受けてきました!

「ネット試験って実際どうなの?」
「紙と違って操作に戸惑うことはない?」
「当日の流れは?」

と気になることが多いHSKネット試験。

私自身も受験前は不安だらけでしたが、実際に体験してみると、想像と違ったポイントがたくさんありました。

この記事では、受験の流れから感じたこと、ちょっとした注意点やコツまで、リアルな体験談を交えて詳しくお伝えします。HSKの受験を迷っている方、ネット試験がどんなものか知りたい方の参考になれば嬉しいです。

そらみ

この記事は、以下のような方におすすめです!

HSKネット試験ってどんな雰囲気?
・パソコン操作、戸惑わないか心配…
・ネット試験の証明書の効力は同じ?

目次

HSK紙試験とネット試験どちらが有利?

私は、従来の紙の試験だけでなくて、パソコンを使用したネット試験も実施されていると知ったとき、

「証明内容に違いはあるか?」
「どちらが合格しやすいか」などが気になっていました。

実は、HSKの「紙の試験」と「ネットの試験」は、解答方式が異なるだけで、試験内容・レベル・語学能力証明の有効性はまったく同じです。

成績報告書も同じ機関から発行され、書式に違いもありません

HSK公式サイトによると…

「HSKネット試験と紙のHSKの試験は、試験の解答方式が違うだけで、試験の内容やレベルは同じです。どちらも中国教育部中外語言交流合作中心がその中国語能力を証明するものであり、証明された語学能力、中国の大学入試,HSK奨学金申請等に対する有効性などは全く同じです。」

HSKネット試験公式ホームページ

そのため、どちらの試験方式を選んでも、就職や進学における有利・不利の差は一切ありません。発行される合格証も、どちらの方式で取得したかによって区別されることはありません。

重要なのは「合格している」という事実のみです。

合格しやすいのはどっち?

ピヨるん

実際の受験生の声を聞くと
「ネット試験の方が簡単だった」「紙試験の方が集中できた」といった意見もあるみたいだけど…

確かに、「どちらで受けても同じ結果になる」と言い切れないと思います。

というのも、試験中の操作性やリスニング環境、入力のしやすさなどが人によってはスコアに影響することがあるからです。

たとえば、ピンイン入力(拼音)が得意な人ならネット試験のほうがスムーズに感じるかもしれませんし、紙に書くほうが落ち着くという人もいます。

<ポイント!>
合格の基準や証明内容はどちらも全く同じです。

どちらかが「簡単に感じた」という意見があるのは、試験内容が易しいのではなく、自分の得意な形式に合っていたということ。合格のしやすさは変わりません。

ピヨるん

つまり、
「どっちのほうが合格しやすいか?」よりも、「どっちが自分にとってストレスが少ないか?」を基準に選ぶのがベストなんだね!

それでは、以下に「ネット試験 vs 紙試験」の違いを、比較してみましょう。自分に合うのはどちらか、ぜひチェックしてみてくださいね。

ネット試験 vs 紙試験 解答方法を比較してみた!

まず、HSKには「ネット試験」と「紙試験」の2種類があり、それぞれに特徴があります。

そらみ

運営団体が異なるので、申し込みサイトは別々だよ!

項目ネット試験紙の試験
修正のしやすさマウスクリックで簡単マークシートを塗りつぶしたり、消しゴムで消すので時間がかかる
漢字の記憶ピンインが分かれば変換で漢字が出てくる。形を完全に覚えてなくてもOK漢字を正しく「思い出して」「書ける」ことが求められる
時間管理画面上のタイマーで残り時間が確認できる試験官の時間告知に依存し、自分で時計を確認する必要がある
問題の進行「次へ」「戻る」ボタンで問題間を自由に移動できる冊子をめくって自由に前後の問題を確認できる
リスニングヘッドフォンから音声が流れ、音量調整も可能会場全体のスピーカーから一斉に音声が流れる
結果発表約2週間後と早い!約1ヶ月後

あなたはどっちタイプ?簡単チェック!

ネット試験向きの人

  • 基礎的なパソコン操作ができる
  • ピンイン入力ができる
  • ヘッドホンでリスニングしたい
  • 自分のペースで進めたい
  • 周りの音や動きが気になりやすい

紙の試験向きの人

  • 紙に書く方が集中できる
  • 漢字を手で書く方が覚えやすい
  • パソコン操作に慣れていない
  • みんなと同じペースの方が安心
  • デジタル機器のトラブルが心配

「ネット試験」と「紙の試験」について、さらに詳しい比較やメリット・デメリット以下の記事にまとめています。ぜひご覧ください。

私がネット試験を選択した理由

私はどちらの試験方式にするか決める際、正直なところ慣れ親しんだペーパーテストの方が落ち着いて実力を発揮できるのではないかと感じていました。

解答の見直しをじっくりしたいタイプなので、紙媒体の方が安心感がありました。

HSKネット試験公式サイトのトップページ
出典:HSKネット試験
そうして決め手となったのは…
  • ネット試験は、紙の試験会場より家から近かった
  • 試験日程が1ヶ月以内と直近だった
  • 試験の結果が早くわかる!(2週間後)

さらに納得がいくまで完璧に勉強するよりも、模擬テストで合格ラインに達している今のうちに、完璧を求めず、早く受験してしまいたいという気持ちが強かったです。

だからこそ、できるだけ近い日程で受験できることが、私にとって大切な要素でした。

また、試験結果が早くわかるという点も大きな魅力でした。紙の試験だと結果が出るまでに1ヶ月かかるところ、ネット試験なら2週間で結果がわかります

早く結果を知りたいという気持ちが強かったので、これはもうネット試験をがんばるしかない!と思い、選択しました。

HSK3級ネット試験を受けてみた!@池袋

北京語言大学東京校の外観(池袋)
北京語言大学東京校の外観(池袋)

今回私がHSK3級ネット試験を受験したのは、池袋東口にある「北京語言大学東京校」でした。

会場の場所・アクセス・雰囲気

アクセス
池袋駅東口から徒歩数分。大通りをまっすぐ歩いていくだけなので、わかりやすいし、駅チカ。

建物外観の雰囲気
ごく普通のオフィスビルですが、中に入ると白を基調としたモダンな内装で想像以上にきれいでした。会場が学校というだけあって、清潔感があり、集中しやすい環境だと感じました。

北京語言大学東京校の正面玄関
北京語言大学東京校の正面玄関

室内の雰囲気
大規模な試験とは異なり、私の時は1級、3級、5級合わせて約15名ほどが同室で受験。40~50人収容可能な教室にノートパソコンとヘッドホンが配置されていました。

会議室や塾の教室のような落ち着いた雰囲気で、いい意味で「試験本番!」という張り詰めた緊張感はありませんでした。

少人数制のセミナーに参加するようなアットホームさがあり、リラックスして臨める環境だったので、「緊張すると実力が出せない…」というタイプの方には意外に大きなメリットかもしれません。

受付〜試験開始までの流れ

当日は、受付から着席、試験開始までとてもスムーズでした。

HSKの案内板。北京語言大学東京校にて。
HSKの案内板。北京語言大学東京校にて。

試験開始までの流れ

STEP
受付

まず会場に入り、エレベーターで上がると、部屋の前に係の方が一人立っていて受付をしていました。受験票には30分前とありましたが、実際は40分前から始まっていたようです。

  • 所要時間:約2,3分
  • 流れ:受験票と身分証明書を提示 → 自分の顔写真、試験IDとパスワード、テーブル番号が書かれた小さな紙を受け取る。
STEP
着席と環境セットアップ(受付後すぐ)

場内には、1テーブルに2〜3人が座れる長テーブルが配置されており、席間もゆったり。

  • 所要時間:約5分
  • 流れ:係員の指示に従いPCにログイン → ヘッドホンの音量調整(音楽が流れるので聞き取りやすい音量に調整。
    試験中も調整可能なので、まずは聞き取りやすいレベルに設定しておくと◎)→ カウントダウン表示に切り替わり、試験開始を待つ。
STEP
試験前の注意事項

教室前方のスクリーンに、試験の注意事項に関する動画が2回上映されます。1級、3級、5級すべての注意事項が含まれていました。(1回7分程度)

  • 所要時間:約10〜15分

全体として、受付から着席、注意事項確認まで、約20分程度でした。特に焦ることなく、余裕を持って準備できました。

受験者は何人くらい?

私と同じ部屋で受験していたのは、約15名。

年齢層は20代〜40代くらいで、男女比も半々といった印象でした。皆さん、直前まで参考書を見たり、トイレに行ったりなど、それぞれのペースで試験に備えている様子。

実際にあった「ちょっぴりトラブル」と対策

今回の試験会場では、設備が整っており、基本的には問題なく試験を進められる環境でした。ですが、実際に試験を受けてみると、いくつか気になる点があったことも事実です。正直に書きます。

※ 私が受験した池袋にある「北京語言大学東京校」での体験談になりますので、すべての試験会場について当てはまるわけではありません
あくまでも、私の体験談としてご参考ください!

1. ヘッドホンのコードの劣化

ネット試験ではヘッドホンの持参も可能ですが、私は会場のものを使用しました。ですが、ひとつ気になったのはヘッドホンのコードがボロボロとゴムが剥がれ、中の配線が見えている状態だったことです。動くとテーブルに黒いゴムのカスが散らばることも。

他の受験者のヘッドホンも同様の状態のものが多かったので、もし快適さが気になる方はマイヘッドホンの持参を検討しても良いかもしれません。

それでも、音質にはまったく問題なく、クリアにはっきりと聞こえましたよ!

2. エアコンの風とマイクの雑音

私の席は業務用エアコンの吹き出し口の真下だったため、風が強く当たるとヘッドホンのマイクに「ボーボー」という雑音が入ってしまうことがありました。

マイクは自由に動かせたので、風が直接当たらないように頭の後ろ側に回したり、内側に向けたりと工夫することで、なんとか対処できました。

また会場の冷暖房は予測が難しく、私のときは夏場にもかかわらず冷房が直撃して寒く感じました。体温調節のために、薄手の上着を持参しておいたのは大正解でした。

ネット試験を実際に受けたリアルな感想

私自身、ネット試験は正直不安もあったのですが、実際に体験してみると意外な発見がたくさんありました。

HSKネット試験の会場になっている「北京語言大学東京校」PC教室
出典:北京語言大学東京校ホームページ

1. リスニングに集中できた
ヘッドホンから直接クリアな音声が聞こえるため、雑音に邪魔されずに集中できます。会場スピーカーだと、私はどうしても音の反響やまわりの人の咳払いなどが気になってしまうのですが、ネット試験ではそういった心配がありません。

2. 回答の修正が簡単
紙の試験ではマークシートの塗りつぶしや消しゴムでの修正が必要ですが、パソコンならマウスでクリックするだけなので、選択肢の変更が簡単です。
「やっぱりこっち」と思った時の修正もスムーズで、時間短縮になります。

3. ピンイン入力が簡単
個人的に一番良かったのが、空欄補充(作文)でのタイピングです。HSK3級では1つの漢字を入力するだけなのですが、ピンイン入力すると予測変換で漢字の候補が出てくるので、選ぶだけ
カンニングしているみたいな便利さだと思いました(笑)漢字を正確に書く必要がないのはメリットですね。

4. 自分のペースで進められる安心感
紙の試験では、周囲のページをめくる音で「自分は遅れているのでは」と不安になることがありますが、ネット試験ではそうした余計なプレッシャーを感じずに、自分のペースで集中できます

5. 試験が終わるとすぐ帰れる!
紙の試験のような解答用紙の回収や枚数チェックがないので、試験が終わったらすぐに帰宅できました。

受験して分かった!やっておいてよかったこと

HSK3級の書籍の写真

【重要!】本番の試験を想定した練習をすること

HSKネット試験の操作はシンプルですが、初見で臨むと多少の時間のロスにつながります。これを防ぐには試験前日までにパソコンやマウス操作に慣れておくこと。

そして一度は公式に公開されている模擬試験を体験することを強くおすすめします!

パソコン操作は「慣れ」が全て
模擬試験で本番を再現することで緊張感が和らぎますよ。

私が試験対策で活用したもの

  • HSKネット試験の模擬試験(パソコン)丝绸之路(北京)国际教育科技中心有限公司

    模擬試験は本番と画面のデザインは少し違いましたが、操作方法はほとんど同じです。模擬試験はすべて中国語表示ですが、本番では母国語(日本語など)を選べるため、注意書きなどは日本語で表示されます。
    ネット試験が初めての方は、事前に模擬試験を体験しておくと、流れや操作に慣れることができますよ!
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まとめ

さて、私なりに感想をまとめると、HSK3級のネット試験は、想像以上にスムーズで受けやすい形式でした。紙試験と迷っている方にも、ネット試験はおすすめです。

「すぐに受験したい」「パソコン操作でも問題ない」「都心のアクセスの良い会場で受けたい」という方には特に向いています。ただ、どの形式を選ぶにしても大切なのはしっかりとした準備です。

試験形式で迷うよりも、単語を覚えたりリスニングを強化したりするほうが合格への近道。自分に合った形式を選んで、自信を持って試験に臨んでくださいね。

初めてHSKを受ける方の参考になれば嬉しいです!

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この記事を書いた人

海外留学や語学学習、趣味など、気になることはとにかく「まずやってみる!」そうして得た資格は20種類以上だけど、「どれも中途半端」。

でもその分、失敗談や挫折ネタは山ほど。完璧じゃないからこそ伝えられる、リアルな体験を届けたいと思っています。今は「話せない英語学習者」として再出発しつつ、中国語にも挑戦しています!

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